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悪質ファクタリング業者の見分け方(金融庁事例)

最終更新日:  | 監修: 渡辺 健(中小企業診断士・AFP)

悪質ファクタリング業者による被害は年々増加しており、金融庁・警察が公表する事例を通じて危険パターンを知ることが被害予防の近道です。本記事では代表的な事例と見分け方のチェックリストを中小企業診断士が整理します。

1. 悪質業者が存在する背景

ファクタリング業は金融庁の登録制ではないため、誰でも参入可能です。結果として新規参入業者の中に、実質的な高金利融資を「ファクタリング」と称して行う偽装ファクタリング業者が存在します。

2020年以降の動向

被害の現状

2. 金融庁・警察の公表事例

給与ファクタリング業者摘発(2020-2021年)

複数の業者が逮捕・業務停止処分。手口は以下の通り。

最高裁は「給与ファクタリングは実質的な貸付で貸金業法違反」と判断。

ソフト闇金型の摘発(2022-2023年)

ファクタリングを装いつつ、実態は高金利貸付を行う業者が摘発されました。

取立て型の摘発

売掛先への過剰な通知・脅迫取立てを行う業者が全国で複数摘発されています。

3. 悪質業者の典型手口

勧誘段階の手口

契約段階の手口

取立て段階の手口

4. 見分け方チェックリスト

事前に確認すべき12項目

  1. 法人登記が国税庁サイトで確認できるか
  2. 代表者名・所在地が公式サイトに明記されているか
  3. 固定電話番号があるか(携帯のみはNG)
  4. オフィスの実態があるか(レンタルオフィス要注意)
  5. 業歴3年以上か
  6. 資本金1,000万円以上か
  7. 手数料の上限が20%以下か
  8. 「償還請求権なし」が契約書に明記されているか
  9. 契約書の控えを渡してくれるか
  10. 公正証書・個人保証を要求されないか
  11. SNS・LINEだけの営業でないか
  12. 口コミで重大なトラブル報告がないか

これらのうち3つ以上が怪しい業者は利用を避けてください。

5. 被害を避けるための行動

事前対策

被害に遭った場合

  1. 弁護士に相談(法テラス等)
  2. 金融庁・警察に通報
  3. 消費生活センターに相談
  4. 脅迫は即座に110
  5. SNSへの晒し脅迫は証拠保全

相談先

正当な業者は会社一覧から比較できます。

6. よくある質問

SNSで「即日入金」と勧誘するファクタリング業者は大丈夫?

正当な業者はSNS・LINE単独の営業はほぼ行いません。公式サイト・運営会社情報を必ず確認し、不明瞭な業者は避けてください。

被害に遭ってしまったら返金請求できる?

違法業者の契約は無効とされる判例があり、過払金返還請求が可能な場合があります。弁護士に早めに相談してください。

個人情報を渡してしまったが、どうすれば?

クレジット情報・銀行口座情報は速やかに変更、身分証画像は悪用監視サービスを検討、不審な連絡は記録して警察に相談してください。

SNS勧誘業者の典型的手口は?

Twitter・Instagram・LINEオープンチャット等で「個人・副業OK」「即日10万円」「審査なし」等を謳う業者は90%以上が違法です。実態は給与ファクタリングを装った違法貸金業で、年利換算1000%超の超高金利・執拗な督促・家族や職場への嫌がらせが典型手口です。被害額は数万円から数十万円が多く、被害者は経済的・精神的に追い詰められます。絶対に関わらないでください。

違法業者の代表的パターンは?

①償還請求権ありの契約(実質融資・貸金業登録なしは違法)②給与ファクタリング(最高裁で違法確定)③高額な先払い手数料要求④契約書を渡さない⑤法外な手数料(年利100%超換算)⑥反社会的勢力系(脅迫的督促)⑦架空会社(登記なし)、の7パターンが典型です。被害に遭ったら即弁護士・警察に相談してください。

被害に遭った時の救済手段は?

①弁護士会・法テラスに緊急相談②警察(生活経済課)に被害届③金融庁・消費者庁の窓口に通報④民事裁判で返還請求(不当利得・公序良俗違反)、の4段階があります。違法業者との契約は無効を主張できる可能性が高く、既支払分の返還請求も可能です。ただし相手が行方不明になるケースも多いため、早期相談が重要です。

個人情報を渡してしまったら?

①警察に被害届②クレジットカード・銀行口座の停止・変更③信用情報機関(CIC・JICC・全銀協)の信用情報チェック④本人確認書類(免許証・マイナンバー)の悪用監視、が必要な対応です。個人情報悪用で二次被害(別の詐欺・なりすまし融資・ヤミ金名義貸し)が発生することがあるため、早急な防御措置を講じてください。弁護士に相談して本人通知制度を活用する方法もあります。

違法業者の返金請求は可能?

契約無効・公序良俗違反(民法90条)・不当利得(民法703条)に基づく返金請求は法的に可能です。ただし相手が行方不明・無資力だと実効性が低いので、早期対応が勝負です。弁護士費用を考慮しても被害額10万円超なら請求する価値があります。法テラスを使えば無料相談・低コスト訴訟が可能。泣き寝入りせず必ず専門家に相談してください。

違法業者と正規業者の見分け方

①貸金業登録または事業者間契約の明記②法人登記(資本金・代表・所在地)の公開③営業年数3年以上④明示された手数料・償還請求権なし⑤実在の事務所(訪問可能)⑥反社チェックを行う契約書⑦加盟団体(業界団体)、の7点チェックで判別できます。違法業者は必ず何点か欠いています。一つでも不審点があれば利用を避けてください。

警察への被害届提出のポイント

生活経済課・サイバー犯罪対策課が窓口です。提出時は①契約書②振込記録③通信履歴(LINE・メール・SMS)④相手の連絡先・名前⑤勧誘媒体(SNSスクショ等)、を全て持参してください。被害届が受理されると捜査対象になり、相手の逮捕・起訴まで進むケースがあります。複数被害者が集まると捜査が進みやすいので、同じ業者の被害者コミュニティ(SNS・被害者の会)に参加する方法も。

法テラスの活用方法

法テラス(日本司法支援センター)は国が設立した公的相談窓口で、収入が一定以下なら①無料法律相談(30分×3回)②弁護士費用立替③民事法律扶助、等を受けられます。電話(0570-078374)またはオンライン予約で相談可能。違法ファクタリング被害は民事法律扶助の対象になることが多く、経済的に追い詰められた被害者でも利用できます。

二度と被害に遭わないための予防

①SNS勧誘・副業募集・即日10万円等の誘い文句に乗らない②個人情報(免許証・通帳・カード)を安易に送らない③契約書を渡さない業者は即拒否④貸金業登録を金融庁公式サイトで確認⑤困ったら正規の公的貸付(総合支援資金・緊急小口資金)を検討、の5点です。家計が苦しい時は社会福祉協議会・自治体福祉課に相談する方が遥かに安全です。

渡辺健 中小企業診断士
本記事の監修: 渡辺 健(中小企業診断士・AFP)
大手都市銀行で法人融資を15年担当後、独立。中小企業の資金繰り相談実績500件以上。
監修者プロフィール →
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